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福祉サービス第三者評価関連情報(児童養護施設こばと学園の取組)

【福祉サービス第三者評価関連情報について】

 

児童養護施設こばと学園の取組から

〜平成28年改正児童福祉法と「新しい社会的養育ビジョン」について〜

 

本会が行う福祉サービス第三者評価において、社会的養護関係施設は受審が義務付けられており、その一つである児童養護施設の取組内容をお聞きすることが多いです。

一方で、児童養護施設と関係が深い児童福祉法が平成28年に改正され、施行後しばらくが経ちました。今回、改正内容と、それを数値目標化した「新しい社会的養育ビジョン」(厚生労働省)が、現場でどう捉えられているか、児童養護施設こばと学園・林主任に取組内容等を取材しました。

右(語り手):こばと学園林主任、左(聞き手):県社協手崎

■ 改正児童福祉法について

児童福祉法は昭和 22年に制定されました。児童の健全な育成、児童の福祉の保障とその積極的増進を基本精神とする法律です。社会の変化に応じて改正がなされ、平成16年には児童虐待に対する措置が盛り込まれるなどしました。

平成286月公布として、児童福祉法が改正されました。理念を含めた大改定は制定以来70年ぶりです。国連「子どもの権利条約」の精神をふまえ、子どもが「権利の主体」として「意見の尊重」「最善の利益」が明記されました。

なお、この改正を経て、厚生労働省より平成298月に「新しい社会的養育ビジョン」が示され、特に里親委託率の数値目標や自立支援(リービングケア、アフターケア)の機能強化についても目標設定がなされ、全国の児童養護施設等を取り巻く状況の転換期となっています。

 

1.里親の養成・委託・支援について

地域での虐待案件が増加するなか里親については社会的養育ビジョンで大きなキーワードとなっており、重要性を感じます。欧米の文化圏では里親が主流ですが、失敗体験を重ねないような仕組みづくりが必要です。施設か里親か両端ではなく共存のため、ますます施設の専門化、高機能化が求められると感じます。里親希望者すべてが専門性をもって子どもを受け入れできる素地があるわけではないので、被虐待児童の特徴理解や受入れの対応方法を培うため里親を対象に、当園では「フォスタリングチェンジプログラム」を取り入れた研修を実施しています。施設のひとつの外部機能として里親のメリットを十分発揮することが今後の重要課題です。

    「フォスタリング・チェンジ・プログラム」とは、里親の元で暮らす子どもに適切に対処するために英国で開発された里親支援のプログラムです。

 

2.家庭的養育の推進について

従来からの小規模グループケアと合わせて、地域小規模児童養護施設(グループホーム)の設置を検討しています。施設のノウハウは持ちつつ、家庭と同様の環境を意識した養育ができるハード整備を行います。ただし設置する地域の理解が肝心であり、地域住民への一層の啓発の必要性を感じます。

 

3.被虐待児童の自立支援について

平成30年度から「自立支援コーディネーター」を独自に配置し、子どもの退所準備時期における「リービングケア」と「アフターケア」を中心に支援しています。この専門職も施設の高機能化には重要なポストであり、自立を支援するうえで必要とするあらゆる社会的資源と連携することで子どもの未来に大きな力になると思います。

    「アフターケア」とは、施設を退所した子どもとその家族に対して家庭訪問や電話での相談を行い、その後の健やかな育ちを応援していくことです。

    「リービングケア」とは、児童養護施設を退所(通常は18歳まで)する準備時期において社会に送り出すために社会性を学ぶ機会を提供していくことです。

 

4.家庭復帰に伴う地域生活の見守り

法改正で家庭への引き取りは児童相談所と併せて市町村(要保護児童対策地域協議会=要対協)の判断が必要となりました。子どもの家庭復帰は子どもにも親にも重要な出来事です。要対協、児童養護施設がともに専門性を持ち、また現場感覚を十分に共有することで、今後の連携をさらに深めていく必要があります。本園としては子どもの家庭支援を一体的に行うため将来的には児童家庭支援センターの設置も目指しています。

    「要保護児童対策地域協議会」とは、虐待や非行などさまざまな問題を抱えた児童の早期発見と適切な保護を目的として、市町村などの地方公共団体が児童福祉法に基づいて設置されています。児童相談所や学校・教育委員会、警察など、地域の関係機関によって構成され、養育能力に欠ける親や育児困難が懸念される妊婦などへの支援も行っています。

    子ども、家庭、地域住民等からの相談に応じ、必要な助言、指導を行う施設です。また、児童相談所、児童福祉施設など、関係する機関の連絡調整も行います。児童相談所を補完するものとして児童福祉施設等に設置されており、和歌山県ではつつじが丘学舎にセンターを置いています。

 

【社会福祉法人和歌山県社会施設事業会 児童養護施設こばと学園】  

640-8481 和歌山市直川1437番地

電話0734610072  ファックス0734610088

        HP   http://kobatogakuen.wp.xdomain.jp/   

eMAIL wa.kobato1437@royal.ocn.ne.jp



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と き  平成30年10月01日〜平成32年03月31日
問い合せ先  (非公開) (この団体の他の情報をみる。)
情報提供者  和歌山県社会福祉協議会 (この団体の他の情報をみる。)
 メール:washakyo@wakayamakenshakyo.or.jp
 ホームページ:http://www.wakayamakenshakyo.or.jp

このページの最終更新日: 2018年10月15日